内縁の妻、叔母。相続人以外ともめる相続問題

私の父が亡くなった時、法定相続人は私と兄だけしかいませんが、その周りの人たちとトラブルになりました。
父はすでに母と離婚していまして、その時に内縁の妻になっている女性がいました。生前その内縁の女性とも付き合いをしていましたが、父が死んだ途端手のひらを返すように冷たくなってしまいました。
私はてっきり父はその女性にも何か残していると思っていたのですが、全く何も残しておらず、私と兄が父の遺産全てを相続することになりました。
さらに全く付き合いのなかった父の実の妹まで、出てきて困った状態になってしまいました。

父は小さな家とほとんどが現金の財産しか持っていませんでした。家にはその内縁の女性と住んでいましたが、もう古い家ですし、独立している私も兄もすでに持ち家があったため、相続のために売却して現金化するつもりでいました。ですが父が死んだあと、内縁の女性は行くあてがないのかのらりくらりとしていて、なかなか立ち退いてくれません。手続きも出来ず困っていました。
さらに死後に父名義の通帳が、私の祖母の住んでいる父の実家で見つかりましたが、一旦祖母から「あなたたちのものよ」と受け取った後に、父の妹である叔母が電話をしてきました。そこで「あの通帳はあなたたちのお父さんが、おばあちゃんに残していたものだから返して」と言われました。私は真に受けて返そうとしたのですが、どうやらこれは叔母が私達から父の遺産を取り上げようと算段していたことらしくそれに気付いた兄が叔母と縁を切るほうがいいと言い出しました。

内縁の女性はもう若くない方で頼る人もいないようでしたので、引越しの費用として百万円ほど渡すことにしました。あまり納得はいっていなかったようですが、金の切れ目が縁の切れ目と言わんばかりに、それ以来連絡は一切取っていません。父の死後には「お墓参りするから、場所教えてね」なんて言っていたのに、冷たいものだなと思います。ですが、私の言い方もまずかった部分があるだろうな、父が生前お世話になっていた人なのに思いやりが全く足りていなかったのかもと後悔しています。ですが父の死で私自身動揺していましたし、誰かを労わるような余裕がなかったことも事実です。
叔母とはその通帳の事件から一切の連絡のやりとりはしていません。今後も会うことはないかと思います。

父の死後に人間関係がぎくしゃくしてしまったのは、父がはっきりと相続について話していなかったことがあると思います。相続人である兄ともめることがなかったのは、不幸中の幸いだと思いますね。ただ、兄は父の死後ものすごい勢いで遺産を使い切ってしまいました。自分の死後に遺産を一括ではなくて、分割で年数かけて渡す方法があるのなら、自分の子供たちの相続の時にはそういう準備をしたいです。子供たちが困らない、無駄にしない相続をさせたいと思っています。そのような公正証書を作るにはどうしたらいいのかを、弁護士などに相談してみたいですね。

広島で相続に強い弁護士に無料相談|岡野法律事務所